初日雑感:ホテルポータルビジネスモデル

ホテルでチェックインして部屋で一息ついてしばらくすると、コンセルジュから電話がある。いわゆるウェルカム・コールで不都合などないか丁重にオモテナシのお言葉を頂く。そして

「様々なアクテビィテイ情報やホテル内レストランにおける10%off券などをご用意しておりますので、是非一階のコンセルジュまでお立ち寄り下さい」


ここでホテル側の戦略に一歩はまることになる。リゾートホテル内だけで楽しむもよし、ホテル外のアクティビティを楽しむもよし、ただいずれにしてもホテルを介してお金を落とすことになる。


余談になるがカンクンの物価は高い。以上に高い。所詮はメキシコなので物価は安いとなめていた。通貨はペソだし安い幣価の代名詞だし。。。だがここは世界でも有名なリゾート。
朝食はBuffetでお一人US$25、さすがに2歳の娘は無料で助かったが家族3人で毎朝食US$50の出費。夕食も軽くお酒を飲んで食べるとお一人US$50以上。写真にあるようなプールバーでカクテルを頼むと一杯$7ぐらい。


近くには様々なテーマパーク(イルカと一緒に泳げたり)や遺跡巡り(チェチェン・イッツァ等)など様々なアクティビティがあるし、バナナボートに乗ったりマリンブルーの美しい海で遊ぶ方法もたくさんある。そしてこれらのお値段はアメリカで遊ぶよりも高くつく。。。いくらでもお金を使う方法があるのだ。


こういった状況下で無償のすばらしいサービスを行うコンセルジュ、さらに10%offのディスカウント券をホテル滞在客に振舞えば、その多くがホテルを基点としてお金を落とすようになる。まさにポータルサイトのような位置づけだ。


そこまで理解していてもその戦略にのってしまう私がいる。なぜか。サービスはいいし、英語はちゃんと通じるし(注:基本的にはスペイン語圏)、食事はウマい。そして今回宿泊したホテルは5つ星、それなりに高い。。。が、どれもサービスが行き届いており、ついつい財布の紐が緩む。それにリゾート地でバカンスに来ているという気持ちにちょいとした見栄も手伝って笑顔で金を撒き散らしながら歩くことになる。


そしてこれらのサービスクオリティを支えているのが”人”だ。それについては別項にて詳細を述べる予定だが、日本やアメリカなどの常識から考えるとあまりにも人が余っている。ただそれが怠慢を生み出すのではなく豊かさを産み出している。マクロでみれば上手に雇用を創造し豊かなマンパワーを得る、そしてそれが高クオリティーを提供し、このポータルビジネスの基盤を作る。といったプラス・スパイラル構造ができあがっているようだ。