『 椎間板ヘルニアは手術なしで治る 』―75万人の痛みを解消した実証をあなたへ

椎間板ヘルニアは手術なしで治る


数日前、知人がヘルニアで苦労しているという話を聞きこの本を推奨した。そのきっかけで再度この本を読み直してみた。実は6年ほど前私自身、ヘルニアを患い3週間ほど寝たきりになったことがある。様々な治療を試し最終的にカイロプラクティクスの先生のおかげで完治したが、知識・精神的支えになったのが本書。


なぜヘルニアになるのかという理由を知れば、外科手術は対処療法にしかすぎないというのが理解できる。ヘルニア(飛び出した軟骨)の飛び出した部分だけを切除して痛みをとることができても、飛び出させる原因を直さなければ再発は必至だ。


仙腸(せんちょう)関節という骨盤の中央で仙骨と腸骨とつなぐ不動関節(関節だけど動かないとされる)がある。”不動”にもかかわらず実はこれがずれるらしい。これはビルの下の土台のようなものだ。土台が傾けばビル(背骨)も傾く。これがヘルニアを引き起こす原因だと説明している。ピザの斜塔の上に垂直なビルを乗せたらどうなるか?ビルの最上階は地面と水平になるだろうか、斜め部分とまっすぐ部分の接合部分は悲鳴をあげている状態になるだろう。これがヘルニアの患部だ。


正直言ってこの本を読んだだけでヘルニアが完治するとは保障できない。本書にある「バラコン」療法は私は試す機会を得られなかった。しかし患部の理解を深めた上で意識して生活する事は非常に重要だと思う。友人に「ゴルフをしながら体を鍛えて腰痛を克服した」と嘘ぶくが、あながち嘘ではない。正しい姿勢で筋力をつけた結果、慢性腰痛を克服したのである。


新陳代謝を高めて治癒能力を自ら高める事を本書では推奨しているが、これは一般の病院で言われる「なるべく安静にして」という考えとはまったく逆の発想だ。本書では「自然良能」を説き「血液循環理論」を説く。ヘルニアも「血液循環」によって直るとし、患部に健康な血液を送り自己治癒能力で直すべきだと主張している。その為に何をなすべきで、なさざるべきなのか。分かりやすく説明してくれる本書を私は事あるごとに友人に推奨している。